コラム「紙と生活」
その紙が私たちのライフスタイルの中でどのような存在なのか、また今後どのようになっていくのかをトレンドやデータを元に様々な視点で考察するコラムです。
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華やかな季節に心届けるインテリア~冬のグリーティング
2011/10/07
12月になると、海外の友人からクリスマスカードが届きます。 日本では『冬のカード=クリスマスカード』のイメージが強いようですが、海外では少し異なるようです。 『Merry Christmas!』という文字を全面に打ち出したカードは宗教色が強いこともあり、特に長い移民の歴史があるアメリカでは『Happy Holidays!(すてきな休日を!)』や『Season’s Greetings(季節のご挨拶)』といったものがポピュラー。 キリスト教だけでなく、どんな宗教であっても失礼にあたらないからです。 このためアメリカのグリーティングカード用切手は、「イエス様・マリア様」と「季節のモチーフ」というように、宗教に配慮して2種類作られているようです。 そう考えると、最初はクリスマスカードが発端であったものの、文言を『Happy Holidays!』とすることで、幅広い人々の間でのカード交換が可能になり、冬のカードが慣習化したと考えられます。 ちなみに、日本でも冬のグリーティング切手が発行されており、こちらもクリスマスを意識したものと、季節のデザインなど数種類があるようです。
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喪中ハガキも個性の時代!?
2011/10/06
今年六月に祖父が永眠致しましたため 新年のご挨拶を申し上げるべきところ 喪中につきご遠慮申し上げます このような文章がプリントされたハガキを小学生の冬、同級生から受け取った覚えがあります。 小学生のころはクラスメートと毎日顔を合わせていて、手紙のやりとりは年賀状くらい。 その内容といったら「おモチを食べすぎないようにね!」などというレベルのものでした。
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ファーストステップとしての結婚式招待状
2011/09/27
今年4月に世界が注目した、英国ウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結婚式(ロイヤルウェディング)の招待状は、1900人に送られたと言われています。 招待状は、王冠とエリザベス女王を示すEとRの文字が金色で刻印された、シンプルな中にも気品のあるデザイン。 まさに、ロイヤルウエディングらしい格式ある招待状でした。 さて、それでは視点を日本に移しましょう。 結婚式の招待状ですが、日本での歴史はさほど古くなく、大正時代から始まったと言われています。 おもしろいことに、その昔、招待状の差出人は「新郎側の父親」だったとか。 これには「結婚は家と家との結びつきである」という昔ながらの考え方が深く係わっているような気がします。 その後、両家の親の名前(連名)で出す招待状が一般的となり、現在では、本人、または両親との連名で出すスタイルに変化しつつあるようです。
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旅先からの手紙~真心を贈る楽しみ~
2011/09/06
この夏、各地へ旅行に行かれた方も多いのではないでしょうか。 旅先の土産物店などでよく目にするものと言えば、観光絵はがきです。 その土地ならではの美しい風景の写真や水彩画風のもの、押し花はがきまで種類も豊富ですね。 一枚一枚をじっくり見ていると、誰かに出す宛てが無くてもつい欲しくなってしまいます。
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変わる・変わらない、名刺のいま
2011/08/24
先日、東京・日本橋へ出かけたとき、丸善の店頭にちょっとした人だかりができていました。 近づいてみると、キングジムから昨夏発売されたデジタル名刺ホルダーの実演ブースで、実際に名刺を管理する様子を披露しているところでした。 キングジムが行ったアンケート調査(2010年10月実施)によれば、40代の営業職の男性が受け取ってきた名刺の総数は1人当たり平均2,074枚。 1人で2,000枚超の名刺を抱え、さらに日ごと増えていく。 これは確かに、アナログの名刺ホルダーから目当ての一枚を見つけようとすると、かなり骨が折れそうです。
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自由な発想で楽しめる暑中・残暑見舞い
2011/08/09
6月1日から郵便局では暑中見舞い・残暑見舞い用のはがき(かもめ~る)が発行されています。 今年は初めての取り組みとして、被災された方々への支援等を目的とした「東日本大震災寄付金付きかもめ~る」も発行されました。 また、エコに配慮した「カーボンオフセット葉書(地球温暖化防止葉書)」も健在です。 かもめ~るの昨年の総発行枚数は約2億2,299万枚。今年は2億5,600万枚と、着実に枚数を増やしています。
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企業の暑中見舞い ~顧客の心に届けたい~
2011/08/08
梅雨が明け、キラキラとした初夏の日差しが日に日に増すこの頃。 暑中見舞いを受け取る方も増えて来たのではないでしょうか。 一般的に暑中見舞いは小暑(7月7日)から立秋(8月8日)の前日までに送るべきとされ、まさに今がシーズンと言えます。 暑さの中にあるお互いを気遣うこの風習はいつ頃生まれたのでしょう。 その歴史は江戸時代にまで遡ります。 古来日本では一年をお正月とお盆の二期に分けて捉えていました。 人々は、贈答品を持ち挨拶周りをすることで、相手を気遣いその「期の感謝も行っていたのです。
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名刺でわかる「個性」の時代
2011/07/01
ちょっと面白い話を聞きました。友人がトイ・プードルの散歩をしていた時のこと。巻き髪の上品な女性から、突然話しかけられたそうです。 「私もトイ・プードルを飼っていて、友達がほしくて…。よかったらブログも見てください」 彼女は友人に一枚の名刺を手渡すと、そのまま去っていきました。名刺には、名前・ブログのアドレスと愛犬の写真が…。