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間仕切りから芸術へ ふすまの歴史 (前編)

2016/02/24

  • ふすま

平安時代に生まれた、日本オリジナルの建具「ふすま」。
親しみのあるものですが、かえって知らないことも多いようです。
二回に渡り、奥深いふすまの魅力に迫ります!

間仕切りから芸術へ ふすまの歴史 (前編)

自然と調和する「ふすま」
改めて言うまでもありませんが、「ふすま」とは、木でできた骨組みに、和紙を貼り合わせたもの。
昔は、どの家でも見ることができたふすまも、和室の減少とともに、触れる機会が少なくなってきました。
ふすまの歴史はとても古く、「源氏物語」にも「開きたる障子をいま少しおし開けて、こなたの障子は引きたて給いて」という一文があり、平安時代の貴族たちの間ではすでに馴染み深いものだったことがわかります。

このころの邸宅は寝殿造。
中は柱が並ぶだけで、がらんとした空間でした。
それを季節や行事にあわせて仕切るために使ったのが「ふすま」でした。
そもそも日本古来の建築は、外との間に強固な壁をつくるのではなく、自然と調和しながら変化していく、という考えのもとにありました。
その点ふすまは、暑いときはあけて風を通し、寒ければ小さく仕切ることで暖かくなる。
住むひとや環境に合わせて調整できる、画期的なアイテムでした。

ルーツは掛け布団にあり!?
ふすまの生まれた背景を、漢字と共に探っていきましょう。
ふすまとは、衣編に奥と書いて「襖」となりますが、この襖の元になった漢字が「衾」(ふすま)です。
衾とは、平安時代に使われていた掛け布団のこと。
しかし、布自体が貴重だった時代、庶民にとってはなかなか手の届かないものでした。
そこで考えられたのが和紙でできた布団の中に、布くずや藁を詰めた、「紙衾」(かみふすま)です。
軽くて折りたためる紙衾は、“ポータブル布団”として、旅先の多い武士や俳人たちに愛されたといいます。

衣類のように身にまとっていた「衾」から、プライベートな空間をつくるための「襖」へ。
貴族たちは衾や紙衾を発展させ、木枠に紙を貼ったものを、部屋を仕切るために使っていました。
これが襖のルーツといえるでしょう。

おもてなしには自慢の襖絵
鎌倉・室町時代には、わたしたちのよく知る、引き手のついた襖の形状が完成していたようです。
このころの公家や僧侶、武士たちは、時間さえあれば集まって、美術品を見せ合ったり、茶道や和歌を愉しむようになります。
そのため、ふすまだけでなく畳も普及。
つまり、「人を呼ぶ」ことが住宅機能に求められるようになってきたのです。
襖にに絵を施す「襖絵」も、この時代にはじまったものです。
やまと絵と呼ばれる、日本ならではのモチーフ、例えば、四季や行事、各地の風景などが描かれるようになります。

そして、豪華絢爛な城や寺が続々と完成した、安土桃山時代から江戸時代初期。
内装が政治的機能を持ち、部屋になにを飾るかで武家の序列がわかるとされ、襖も重要な役目を担っていました。
このころはとにかく派手なデザインが流行。
鷹や虎、龍などが絵師によって描かれていきます。
部屋ごとに描きわけて、隣の部屋とのギャップを楽しんだり、襖と壁とつなげて面全体に絵を描く、なんて大技も流行ったとか(ちなみに、織田信長の安土城は壁という壁が金ピカだったそう)。
部屋全体をつかって、絵画を愉しむ、という贅沢な暮らしぶりだったことがわかります。(後編へ続く)

間仕切りから芸術へ ふすまの歴史 (前編)

画像上:竜安寺の襖絵(群仙図20面のうちの4面)

文・峰典子

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参考:
「住まい学大全081 ふすま」向井一太郎・向井周太郎 著
(住まいの図書館出版局)

関連記事 奥ゆかしい日本の伝統 ふすまの歴史 (後編) >

 

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