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【企業事例】 馬具のアップサイクルから生まれた、革製パズルの楽しみ方

2022/01/25

北海道開拓時代を支えた馬具づくりの技術を受け継ぎ、名だたるジョッキーの鞍や宮内庁の馬具も製作してきた日本唯一の馬具メーカー、それがソメスサドルです。今回ここでは、馬具や鞄などの製作途中で生まれた端材を活用してソメスサドルが展開する「DOMUSシリーズ」から“革と遊ぼう”をテーマに生まれたアイテムと、そのために考案された特別なパッケージをご紹介します。

【企業事例】 馬具のアップサイクルから生まれた、革製パズルの楽しみ方


高い安全性と耐久性、そして端正で優雅な佇まいで評価されているソメスサドルの馬具は、熟練した職人の技によって長年支えられてきました。その類まれな技術と感性を活かしながら上質な革を可能な限り使いきるアイデアとして生まれたのが「DOMUSシリーズ」の革と遊べるアイテムです。ソメスサドルで生産管理を務める神田伸様にアイテム誕生の秘話をはじめ、このシリーズを印象付ける特別なパッケージに込めた思いなどを伺っていきます。

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馬具から始まったソメスサドルの歴史
「ソメスサドルは1964年に創業した馬具メーカーですが、現在はそのほかにも、馬具の技術を生かしたバッグや革製品を多岐にわたり生産しています。馬具は人間が馬を制御するための道具で、高い安全性が求められるものですが、私たちの商品は馬具に限らずすべての商品において安心して長く使ってもらえるよう、品質にこだわったものづくりを続けてきました。」

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北海道砂川市=ものづくりに集中できる場所
「ソメスサドルの本拠地北海道砂川市は、自然環境が豊かなだけでなく、時間がゆっくりと流れているような場所です。ソメスサドルの商品がナチュラルな素材や色を多用する傾向があるのは、広大な自然から多大な影響を受けていることは間違いありません。そして、ゆっくりと流れる時間が長い年月をかけてこの場所を“ものづくりに集中できる場所”にしてくれたのです。」

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「また、ソメスサドルでは一度送り出した商品を修理することも、ものづくりの大切な工程のひとつとして大切にしています。馬具とそれ以外の用品は同じ工場内で作っており、それぞれの職人の経験値を互いに活かすことで、作り出す技術も修理の技術も高め合っています。“作り出すこと”は一方通行な行為であるのに対し、“修理すること”は双方向です。作り出す技術があったうえで修理が成り立つので、ふたつは異なるようで根本は同じであると私たちは考えています。」

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馬具のアップサイクルで生まれたパズル
「『タングラムパズル』は厚いヌメ革で作られたパズルで、正方形を分割した7つのパーツでさまざまな図形を作って遊びます。シンプルながらとても奥が深いパズルゲームで子供から大人まで楽しむことができます。
もともとこのパズルは、馬具の手綱(たづな)を作った際に出る革の端材をなんとか再利用できないか、というところから企画がスタートしました。手綱は乗馬する際に使う、馬と人間がコンタクトをとるための道具なのですが、仕様上、ある程度の長さが必要になるため、どうしても使いきれない部分が残ってしまうのです。
コロナ禍で外出が制限されるなかで、おうち時間を楽しめるもの、年齢や性別を問わず幅広い方に楽しんでいただけるもの、ちょっとした贅沢が味わえるギフトにもなるもの、そして、この革の特徴である厚みを活かせるもの……といったことを考えていった末にたどり着いたのがこの『タングラムパズル』でした。」

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「これまで、商品の箱は“保管するためのもの”という認識で、重ねても丈夫な貼箱を主に使ってきました。しかし今回は、パズルという嗜好性の高いアイテムということもあり、パッケージも含めて楽しめるような仕掛けにしたいと思い、ケースもこだわって制作することにしました。特にこだわったのは、箱を開けたときの第一印象です。開けたとたん視界一面にパズルが飛び込んでくるようなイメージを大切に作り上げました。」

【企業事例】 馬具のアップサイクルから生まれた、革製パズルの楽しみ方


これからもっと伝えていきたい “革と暮らす”ということ
「家で過ごす時間が圧倒的に増えた今、あたたかみのある、洗練された革小物を生活に取り入れることによって毎日の暮らしにゆとりや豊かさをプラスすることができたら……という思いから、私たちは「DOMUSシリーズ」(※DOMUS/ドムス=ラテン語で家という意味)を立ち上げました。これまでこのシリーズからはインテリア小物やステーショナリーを発表してきましたが、“革と遊ぼう”をテーマに送り出した『タングラムパズル』に続いて発表したのが、端材を使って作った『オリガミ』です。革を薄くスライスする「革漉き」という技術を駆使し、紙のオリガミに比べると、折った時の姿はふっくらと立体感があり、革独特の艶と光が特長です。私たちがこれからもっと伝えていきたい “革と暮らす”という発想を伝えてくれるアイテムがまたひとつ増えました。」

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デザインについて
パズルの存在感を最大限に活かすパッケージを
「パズルそのものをひき立たせるのはもちろん、箱自体にも十分に価値を感じてもらえるようにデザインを考えていきました。大きなポイントはフタ部分を長く設定したところでしょうか。重なりをデザインとして活かしたいという思いと全体的なバランスを考慮して、重なりが大きい仕上がりにしました。カラーは、パズルの革の色と被らず、一面で見たときに干渉し合わないことを考えてグレー色のボード紙を選択。そして、フォントのカラーもグレーにすることで統一感を図りました。」


取材をさせていただいて
馬具を作るなかで生まれた端材を何とかしたい……という思いから生まれたパズル『タングラムパズル』は、革の新たな可能性と楽しみ方を開拓していました。「DOMUSシリーズ」に次はどんなアイテムが登場するのか、パズルの革の経年変化を味わいながら楽しみに待ってみようと思います。 (企画広報部)



制作例紹介

【企業事例】 馬具のアップサイクルから生まれた、革製パズルの楽しみ方

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革製パズルの商品パッケージ(ボード紙 グレー )
 
パズルのパッケージ
[商品]  オリジナルオーダー タトウ式箱(差込有)ボード紙 グレー 270g
[サイズ] 185×185mm マチ8mm(オリジナルサイズ)
[表面]  オフセット印刷1色 印刷色:ダークグレイ(基本色)
[裏面]  オフセット印刷2色 印刷色:ダークグレイ(基本色)


ORIGAMIのパッケージ
[商品]  封筒型フォルダースクエア160 ボード紙 グレー 270g
[サイズ] 161×161mm
[表面]  オフセット印刷1色 印刷色:ダークグレイ(基本色)

デザイン:ソメスサドル株式会社様 作品提供者:ソメスサドル株式会社様


制作例(デザインギャラリー)
今回ご紹介したパッケージの詳細はこちら

 

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株式会社 羽車は封筒・紙製品・印刷物の製造販売を行っています。1918年に大阪で創業しました。

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大阪府堺市の本社工場では封筒生産機と印刷機を中心に70台を超える機械が稼働しています。
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