【使用例とご感想】環境配慮の紙 ウッドブラウン
2021/08/30
羽車では、オリジナル紙素材「Basic ウッドブラウン」のオリジナルタトウ式箱をお作りするモニター企画を実施いたしました。モニターにご協力いただいた3名のお客様に、環境に配慮した紙を使うこと、実際に使用いただいたご感想を伺いました。
木製玩具のパッケージ
おばけパズル 小川様
今回の箱の使い方
おばけをモチーフにした難易度の高いパズル「おばけパズル3030」の限定パッケージとして使用します。
パッケージにエコを取り入れた理由やきっかけ
おばけパズルの製品は、これまではプラスチック製の袋で製品をパッケージしていました。SDGsが話題になっているなか、取り組みとして何か良い案がないか模索していました。
そんなときに、羽車が取り扱っている「HAGURUMA Basicウッドブラウン」が、管理された森林のパルプを使った、持続可能な紙素材だということを知りました。
おばけパズルの製品は木で作っているので、木材由来の材料を使った今回の紙は非常に親和性が高いと感じ、パッケージに使用してみたいと思いました。
エコを取り入れる際に困ったこと
材料の選択肢が限られていたり、コストが見合わなかったり、望むような質感ではなかったりしたことです。また、そもそも情報を持ち合わせていなかったり、何がエコで何がエコでないのか分からない状態だったので、何の素材を取り入れたら良いのかわかりませんでした。
実際にエコな紙パッケージを使ったご感想
程よいテクスチャ感が紙の温かい質感を出していると感じました。紙の繊維も悪目立ちせず、綺麗な仕上がりでした。紙質も丈夫で破れたりせず、品質にも大変満足しています。買ってくださる方の反応がとても楽しみです。
制作例(デザインギャラリー)
今回ご紹介したパッケージの詳細はこちら
絵本に添えるティー・コーヒーセットのパッケージ
本とともに楽しむ飲み物を添えるパッケージ
ニジノ絵本屋 中田憲介 様
今回の箱の使い方
レモングラスハーブティーとカフェインレスコーヒーのセット「読書がすすむ飲み物」の箱としてデザインしました。弊社から出版した絵本『LEMON TIME - 檸檬とつなぐ毎日-』をモチーフに企画し、原画展等で展開いたしました。
パッケージにエコを取り入れた理由やきっかけ
私たちは絵本屋・絵本出版社で、本を扱う仕事のため、紙がもっとも身近な素材です。本の製造・流通工程における環境負荷について考えると、全ての書籍が電子化されることが環境配慮の近道なのかもしれませんし、あるいは、環境負荷が小さい代替素材を使用するのが良いのかもしれません。様々な立場や視点があり、いったいどのような手法に大きく舵を切れば良いのか、現状での判断は非常に難しいところです。そのため、まずは、大きな決定を避けて、小さくチャレンジしていこうと思い、取り扱い雑貨のパッケージに、環境配慮された素材Basicウッドブラウンを使用させていただきました。
エコを取り入れる際に困ったこと
困ったことというわけではないのですが、エコを差し引いた時に、商品に魅力が残せるように考えました。エコが必ずしも我慢を必要としないことを、デザインと素材で適切に表現できるよう試行錯誤しました。
実際にエコな紙パッケージを使ったご感想
Basicウッドブラウンの質感は、見るからに「エコです!」というよりも「実はエコでした」みたいな控えめな印象があります。木材パルプ色がそのまま活用された素材で素朴さもありますが、質素な感じはなく、沈みすぎない適度な明るさをもった質感なので、今後も様々な性質の商品に活用できるのではと想像が膨らみます。
制作例(デザインギャラリー)
今回ご紹介したパッケージの詳細はこちら
ノベルティのノートを入れるパッケージ
小さなノベルティノートを入れるケース
株式会社コクヨ工業滋賀 福田様
今回の箱の使い方
ノベルティとして配布するA6サイズ(タテ148×ヨコ105×厚み4mm)のノートを入れるケースとして使用しました。
パッケージにエコを取り入れた理由やきっかけ
当社の商品は主に、琵琶湖・淀川水系のヨシを紙の原料に活用した製品を開発しております。環境配慮であることは私たちのブランディングに非常に大きく関わる点が多く、包装資材も然りです。現代は多く素材の中から包装資材を選択できる時代です。プラスチックよりも、紙素材を、その中でも環境に配慮されているのもを選択するその姿勢が、エンドユーザーにも拡がることを願っています。
エコを取り入れる際に困ったこと
環境配慮のモノは、サイズや厚みなどスペックが限られていることが多く、選択肢がまだまだ少ないのが現状です。そのため、価格も一般的な用紙より高価であることも、最終的には製品原価に影響するので非常に難しいところです。また、環境配慮の製品のその多くはナチュラルテイストの風合いが特長ではありますが、見た目が大人しくなるので、ブランドに合ったディレクションが必要となります。
実際にエコな紙パッケージを使ったご感想
環境配慮であることは、ある意味でその商品の特長(強み)になると感じております。一般の方にとってみたら、Basic ウッドブラウンも、一般的なクラフト紙と同じものと捉えられるので、パッケージの端にでも環境配慮を示す表示があると、その商品が環境配慮であることがユーザーにも伝わり、価値も上がると思います。原紙それぞれに使用できる環境配慮を示す例えばマークやロゴなどを羽車さんでいくつかご準備いただければ、デザインの際に是非そのマークを組み込みたいなと思いました。
制作例(デザインギャラリー)
今回ご紹介したパッケージの詳細はこちら
環境への負荷を少なくするため、プラスチック製ではなく紙製パッケージを選ぶお客様からのご相談が増えてきました。その中で「エコ」「デザイン性」「コスト」の問題は常に検討される項目です。そこで、実際にご使用いただく皆さまのリアルなご意見や考え方を伺いたいと思い、モニター企画を行ってまいりました。
ご協力いただいた企業の皆さまからは、新色ウッドブラウンについて「程よいテクスチャ感で綺麗な仕上がり」「実はエコだった、という控え目な印象」といった感想をいただきました。またエコの要素を取り入れることについては、「まだ選択肢が少ない」「ナチュラルなイメージが強まる」「デザインと素材で適切に表現できるよう試行錯誤した」「コストも質感も希望に合う紙探しは難しい」など、制限がある中で模索されたリアルなご意見もお寄せいただきました。
環境に配慮しながらデザイン性も高めた紙製パッケージをお考えの際に、ご参考いただけましたら幸いです。(株式会社羽車 企画広報部)