クリスマスギフトのラッピング用品 グリーティングカード・年賀状 年末年始休業とご注文納期について
  1. トップ
  2. 羽車について
  3. コラム「紙と生活」
  4. 世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~
クリスマスギフトのラッピング用品 グリーティングカード・年賀状 年末年始休業とご注文納期について

世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~

2023/08/09

  • パスポート

国境を越え、異国の地を訪れる際に必要となるパスポートは、身分証明やビザの申請、出入国審査などを行うためになくてはならないものです。また外国政府に対して、渡航者が安全に旅行できるように、保護とサポートを要請する公文書でもあります。今回は、そんな重要な役割をもつパスポートの、歴史や文化をひもといていきましょう。

世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~


日本で現代のようなパスポートが生まれたのは、幕末の開国後1866年頃であり、欧米を参考にしたと言われています。当時のパスポートは「御免之印章」と呼ばれており、修行や商業目的で外国へ行く人々のために、今のような手帳型ではなく賞状型のものが発給されていました。また当初から、身許証明と保護救済の役割もあわせ持っていたそうです。

その後、1920年にパリで開催された「旅行に関する国際会議」の際に、パスポートの形式を手帳型に統一することが決まりました。現在も、国際民間航空機関(ICAO)が規定した、全世界共通の規格にそって製造されています。

世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~


時代とともに変化を遂げるパスポートですが、日本では現在5種類が存在します。

まずは、都道府県が取り扱っている2種類。紺色の表紙で5年間使用できる「5年用旅券」と、赤色の表紙で10年間使用できる「10年用旅券」です。パスポート申請日に18歳未満である場合は、5年用旅券のみの選択となります。一般的にパスポートを取得する際はこの2種類から選ぶため、一度でも渡航歴のある方は手にしたことがあるのではないでしょうか。

続いては、国(外務省)が取り扱っている3種類のパスポート。そのうち2種類は、公務で渡航する際に使用され、所持する人によって種類が異なります。例えば、表紙が緑色の「公用旅券」は国会議員や公務員などが、茶色の「外交旅券」は、皇族や閣僚などに発給されるそうです。最後の1つは、「緊急旅券」と呼ばれる紺色のパスポート。大使館や総領事館などの在外公館において、特別な理由がありパスポートが至急必要な人に発給されます。


世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~


続いては、パスポートのデザインに注目してみましょう。
現在パスポートの表紙には、国の紋章を入れることが世界的な決まりとなっていますが、日本には紋章がないため、国の伝統的な花である菊をデザインに採用しました。そして表紙の下部には、IC旅券であることを示すマークが記載されています。IC旅券とは、ICチップを組み込んだパスポートのことです。2006年3月20日申請分から発給されており、国籍や氏名、生年月日、顔画像などが記録されています。

さらに、2020年に行われたパスポートのデザイン変更では、査証(ビザ)ページのデザインに初めて芸術作品が採用され話題となりました。査証ページとは、訪問先の在外公館が、入出国に関する認定の証として押印をするページです。今回選ばれたのは、葛飾北斎の富士山を題材に描かれた46点の浮世絵「冨嶽三十六景」。作品の中から、5年用旅券に16作品、10年用旅券に24作品が採用されています。

世界共通の通行証~パスポートの歴史や文化をひもとく~

出典:次期パスポートの基本デザイン決定|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003309.html

デザインは日本らしさや親しみやすさなどを考えて選ばれており、ほかにも桜や鶴、正月やひな祭りなどが候補として挙がっていました。そして、ひと目で「日本のパスポートだ」と分かるこのデザインは、実はセキュリティ対策も担っています。繊細で複雑な芸術作品を採用することによって、偽造や不正な読み取りを防ぐことができるそうです。また、パスポートの製造は国立印刷局が担当しているため、紙幣と同じように国立印刷局の特殊技術が用いられています。

さまざまな技術を詰め込んだ日本のパスポートは、ここ数年「世界一のパスポート」として認識されてきました。活用する際は、デザインに注目したり紙の質感を確かめたり、何処にどのようなセキュリティ対策が盛り込まれているのか探してみましょう。


文・鶴田有紀


--------------------------------------------------

〈参考文献〉
・『江戸のパスポート 旅の不安はどう解消されたか』柴田 純 著|吉川弘文館
・外交資料Q&A|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/qa/sonota_01.html
・2020年旅券|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page23_002803.html
・2020年旅券Q&A|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page23_002805.html#q2
・パスポートの基礎知識|大阪府
https://www.pref.osaka.lg.jp/passport/top/kihon.html
・公文書に見る戦時と戦後-統治機構の変換-|国立公文書館アジア歴史資料センター
https://www.jacar.go.jp/glossary/tochikiko-henten/qa/qa05.html
・ビザ(査証)とは?|鳥取県公式サイト
https://www.pref.tottori.lg.jp/item/252238.htm

 

各商品のトップページ

お問い合わせ窓口

HAGURUMA STORE カスタマーセンター

9:00〜18:00 土日祝 休

電話 0120-890-982
メール info@haguruma.co.jp
フォーム
株式会社 羽車は封筒・紙製品・印刷物の製造販売を行っています。1918年に大阪で創業しました。

株式会社 羽車は封筒・紙製品・印刷物の製造販売を行っています。1918年に大阪で創業しました。

大阪府堺市の本社工場では封筒生産機と印刷機を中心に70台を超える機械が稼働しています。
人と地球環境に優しく、 安心してお使いいただける魅力的な商品をご提供します。

各商品のトップページ

お問い合わせ窓口

HAGURUMA STORE カスタマーセンター  9:00~18:00 土日祝 休

電話
0120-890-982
メール
info@haguruma.co.jp
株式会社 羽車は封筒・紙製品・印刷物の製造販売を行っています。1918年に大阪で創業しました。

株式会社 羽車は封筒・紙製品・印刷物の製造販売を行っています。1918年に大阪で創業しました。

大阪府堺市の本社工場では封筒生産機と印刷機を中心に70台を超える機械が稼働しています。

人と地球環境に優しく、 安心してお使いいただける魅力的な商品をご提供します。